デジタル化に伴う手書き能力の低下が問題視される一方で、Z世代を中心に思いがけない反響が生まれている。TikTokやInstagramでは「難解都道府県漢字チャレンジ」と称し、岐阜や茨城、愛媛などを即興で手書きする動画がトレンド入り。あえて手書きの難しさを楽しむという、逆転の発想が若者の心を掴んでいる。
このムーブメントは観光現場にも波及している。岐阜城周辺の観光案内所では、信長が命名した「岐阜」の由来を学べるカリグラフィー体験や、漢字スタンプラリー企画が急増。現地を訪れた20代の観光客は「いつもスマホの変換でしか見ていなかったけれど、信長が孔子や中国の歴史から文字を取ったと知って感動した。実際に筆で書いてみると、文字の持つ力強さが伝わってくる」と笑顔で語った。デジタル世代にとって、手書きの漢字は「古くさい作業」ではなく、新鮮な体験型コンテンツとして再評価されつつある。