こうした古代乳製品への関心の高まりは、日本の酪農・乳業分野にとっても明るいニュースとなっている。学校給食の休止期間や需給の変動によって生じる生乳の消費拡大に向け、農林水産省もさまざまな形で国産牛乳の活用と消費を呼びかけてきた。家庭で大量の牛乳を使って作る蘇のトレンドは、生乳消費の現場にとっても力強い後押しとなっている。
また、一般社団法人日本乳業協会をはじめとする業界団体も、こうした歴史的アプローチを通じた牛乳の新たな価値再発見に期待を寄せる。単に飲むだけでなく、熱を加えて濃縮することで変化する乳固形分の奥深さや高い栄養価値を知るきっかけとして、蘇の再現ブームは大きな意味を持っている。
1300年前の飛鳥・平安貴族が愛した伝統の味は、時空を超えて現代の食卓へと受け継がれた。今週末は手元の牛乳パックを手に取り、静かに鍋を揺らしながら、悠久の歴史浪漫に思いを馳せてみてはいかがだろうか。 (出典: 牛乳 蘇(Yahoo!ニュース))