大竹二千翔の実の父親は、元TBSテレビのドラマプロデューサー・ディレクターとして数々の名作を手掛けた服部晴治(はっとり せいじ)です。TBSの黄金期を支えた演出家であり、武田鉄矢主演の『3年B組金八先生』の立ち上げに関わったほか、向田邦子シリーズや『花へんろ』など、日本のテレビドラマ史に刻まれる重厚な作品を世に送り出しました。
服部と大竹しのぶは、ドラマの現場を通じて出会い、1982年に結婚しました。当時、服部には前妻がおり、17歳という年齢差を乗り越えての結ばれ方は芸能界でも大きな話題を呼びました。そして1985年1月、待望の長男として誕生したのが二千翔です。名前の「二千翔」には、「21世紀に向けて大きく羽ばたいてほしい」という両親の切なる願いが込められていました。
しかし、幸福な家庭生活は長くは続きませんでした。二千翔の誕生から間もなく、服部に深刻な病魔が襲いかかります。病名は進行性の胃がんでした。大竹しのぶの献身的な看病や過酷な闘病生活も虚しく、1987年、服部は40歳前後という若さで帰らぬ人となりました。当時、二千翔はまだわずか2歳。父のぬくもりや記憶をほとんど心に残せないまま、幼くして実父との永遠の別れを経験することになりました。