日本のテレビ史において、政治や社会問題をこれほどエンターテインメントに昇華させた例は珍しい。その中心にいたのが、看板MCのビートたけしであり、その横で絶妙な手綱さばきを見せた阿川佐和子だった。テレビ朝日の日曜昼を象徴する政治討論バラエティとして、本番組は数々の名場面を生み出してきた。
専門家や政治家が声を荒らげるカオスなスタジオ。そこで阿川佐和子が発揮した凄みは、時に鋭いツッコミを入れ、時に素朴な疑問を投げかけて議論を軌道修正するバランス感覚にあった。ビートたけしの尖った毒舌やボケを完璧に拾い上げ、視聴者目線へと落とし込む。彼女の存在なくして、番組が幅広い層に受け入れられることはなかったと言っても過言ではない。