結婚後、ふたりは3人の子宝に恵まれ、静かだが満ち足りた家庭生活を築いていく。特に松浦亜弥は、家庭環境と子供たちの成長を第一に考え、一線からの露出を最小限に抑える選択をした。平成を代表する歌姫が、華やかなステージから離れ、日常の温もりを慈しむ姿。そこには、アイドルとしての全盛期を知る者からすれば一見勿体なく思えるほどの潔さがあった。
しかし、家庭を基盤に置くことで、橘慶太のクリエイティビティは更なる覚醒を遂げることになる。自社スタジオでの楽曲制作やセルフプロデュース、さらには海外アーティストへの楽曲提供など、サウンドクリエイターとしての才能を開花させた背景には、常に穏やかで揺るぎない家庭という帰るべき場所が存在していた。