一般的な文庫本の文字サイズは、およそ8〜9ポイント。若い世代には問題なくとも、加齢に伴い目のピント調整力が衰えた体には、この小さな文字と詰まった行間が激しい眼精疲労を引き起こす。対する大活字本は、通常14〜22ポイントという実に2倍以上の文字サイズを採用しているのが大きな特徴だ。
ただし、単にコピー機で拡大したわけではない。紙の反射を抑える専用用紙の選定、一行あたりの文字数制限、ゆったりとした行間の確保、さらには濁点・半濁点の識別性を高めたフォントの採用など、人間工学的な配慮が徹底されている。ページをめくる手が止まらなくなるほどの没入感は、この計算し尽くされたデザインから生まれている。