安達祐実がカメラの前に立ったのは、まだ幼い少女の頃だった。愛くるしい笑顔と圧倒的な存在感で頭角を現すと、所属先のサンミュージックプロダクションでも一躍トップ級の存在へと駆け上がっていく。そのステージの裏側で、マネージャー的な役割を担い、徹底したセルフプロデュースで娘を支え続けたのが母・有里だった。
大きな転機となったのは、日本テレビ系列で放送されたドラマ『家なき子』だ。「同情するなら金をくれ」というフレーズは瞬く間に流行語となり、一挙手一投足が日本中の注目を集めた。しかし、爆発的なブレイクは同時に、母娘の日常を非日常へと塗り替えていくことになる。多忙を極めるスケジュール、巨額の金銭、過熱する報道。まだ十代前半だった少女を取り巻く環境は、あまりにも過酷だった。