福田慶三医師のクリニックには、他院での施術後に鼻が崩れてしまった患者や、引きつれを起こした患者が全国から駆け込んでくる。しかし、他院修正には初回の手術にはない特有の難しさが存在する。
過去の手術によって内部の正常な組織が癒着(粘り強くくっつくこと)していたり、切除されすぎて必要な軟骨が残っていなかったりすることが日常茶飯事だ。このような状態からの再建は、マイナスからゼロを目指す作業であり、ゼロからプラスを目指す初回手術とは本質的に異なる。
「一度破壊された組織を完全に元通りに再現することは現代医学でも不可能である。他院修正において重要なのは、どこまで機能を回復させ、見栄えを破綻させないかという妥協点の模索だ。」
修正手術においては、100点満点の美しさを追求すること自体がリスクを高める場合がある。限界を超えた無理な軟骨移植や皮膚の引っ張りは、組織の壊死や感染を招く。医師側が「安全な限界点」で止めた施術に対し、患者が「もっと高くしてほしかった」と不満を抱く構図は、修正手術の現場で頻繁に発生している。