本作は、本編を彩るエピソードの濃密さと劇伴音楽の完成度でも際立っています。
ファンの間で今も語り草となっているのが、ひろしのヒッチハイクシーンです。トラックをヒッチハイクしたひろしが、心優しい男性運転手と出会い、車内で奇妙かつ濃厚なロマンスの空気に包まれていく一連のシークエンスは、シリーズ屈指の腹筋崩壊シーンとして知られています。また、みさえが最新モビリティ(当時)のセグウェイを乗りこなして爆走する姿や、しんのすけが三輪車で激しいカーチェイスを繰り広げる場面など、スピード感溢れるアクション作画は圧巻の一言です。
音楽面では、荒川敏行氏と浜口史郎氏が手がける劇伴が逃走劇の緊張感とコミカルさを完璧に引き立てています。さらに主題歌には華原朋美さんの『PLEASURE』が起用され、疾走感あるポップなメロディが映画全体のカラッとした爽快感を力強く後押ししています。