クレヨンの「肌色」はなぜ消えた?うすだいだい色改名の真相と現在

クレヨンの「肌色」はなぜ消えた?うすだいだい色改名の真相と現在

クレヨンの「肌色」はなぜ消えた?うすだいだい色改名の真相と現在の基礎知識と応用に迫る! わかりやすい言葉でご紹介しています。

「肌色」からの改名に際し、国内の文房具メーカーは大きく2つの呼称に分かれました。代表格であるサクラクレパスやトンボ鉛筆が選んだのが「うすだいだい」、一方のぺんてるが選んだのが「ペールオレンジ」です。

ぺんてるは1998年頃から社内で検討を重ね、1999年に業界の先陣を切って「ペールオレンジ」を採用しました。英語表記の「pale orange(薄いオレンジ色)」をそのままカタカナ表記にした理由は、海外輸出における製品管理の合理化に加え、語感の現代性やグローバル基準に直結しやすいという判断によるものです。当時の開発責任者の証言によると、「どの国の言葉に直しても違和感がなく、色の客観的な特徴をそのまま伝える名称」を追求した結果でした。

これに対し、2000年秋から順次切り替えを進めたサクラクレパスは、フラッグシップ製品であるクレパスやクーピーペンシルにおいて、あえて和名である「うすだいだい」を選択しました。未就学児や小学校低学年の児童にとって、外来語の「ペール」は直感的に理解しづらいという現場目線の配慮があったためです。「みかん色」「橙色」の系統であり、「橙を薄くした色」と説明することで、子どもたちが色彩の体系を自然に理解できるように工夫されました。

同様に、色鉛筆のシェアでトップクラスを走るトンボ鉛筆や三菱鉛筆も、学童用製品を中心に「うすだいだい」の表記を採用。メーカーごとのターゲット層や教育理念の違いが、呼称の分岐となって現在も残っています。

佐々木 一輝
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佐々木 一輝

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。