医療費負担を軽減するため、多くの調剤薬局でジェネリック医薬品(後発薬)への変更が推奨されますが、クラバモックスに関しては独特の事情が存在します。
「クラバモックス小児用配合ドライシロップ」と全く同一の比率(アモキシシリン:クラブラン酸=14:1)を持つ直接のジェネリック医薬品は、日本国内において長らく限定的、もしくは流通上の代替選択肢が非常に狭い状況にあります。かつて存在したオーグメンチン配合細粒などは配合比率が「2:1」や「4:1」であり、これを小児中耳炎に必要なアモキシシリン量まで増量して投与すると、クラブラン酸の摂取量が過剰になりすぎて激しい下痢や肝機能障害の懸念が生じます。
つまり、「医療費を抑えたいからジェネリックに」と安易に希望しても、同等処方が存在しない場合が多いのが現状です。処方医や薬剤師が先発品であるクラバモックスを敢えて指名して処方している背景には、「小児に安全かつ最大の効果を発揮できる特殊な配合比率」という科学的根拠があることを認識しておく必要があります。