五輪はなぜ毎回赤字になるのか?東京・パリの決算と税金負担の真相

五輪はなぜ毎回赤字になるのか?東京・パリの決算と税金負担の真相

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招致活動において政治家や推進派が好んで用いる「数兆円から数十兆円の経済波及効果」という試算にも、経済学の視点から厳しい批判が寄せられています。

事前試算の多くは、五輪がなければ別の用途に使われていたはずの公共事業費を過大に算入するほか、大会期間中の混雑を嫌った一般観光客の激減(クラウディング・アウト効果)を計算から除外しています。大会期間中のわずか数週間の消費刺激に対して、投じる建設費と運営費が桁違いに大きいため、投資対効果として純利益を残すことは極めて困難です。

さらに深刻なのが、大会閉幕後に訪れる恒久施設の維持管理費問題です。いわゆる「白い巨像(ホワイト・エレファント)」と呼ばれる巨大競技場は、年間数億円から十数億円の維持費を消費しながら、稼働率の低さから毎年赤字を垂れ流します。

東京大会の新国立競技場や東京アクアティクスセンター、海の森水上競技場なども、民間委託や命名権販売などの模索が続くものの、施設維持費の赤字を自治体の税金で補填し続ける構造から脱却するのは容易ではありません。

林 結菜
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林 結菜

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。