『ジョジョ』シリーズ全体を貫く最大のテーマは「人間賛歌」、すなわち過酷な運命に翻弄されながらも立ち向かう人間の気高さです。
プッチ神父は「すべての人間が自らの運命をあらかじめ知ることこそが幸福(天国)である」と主張しました。これに対し、過酷すぎる生い立ちと理不尽な悲劇によって人生を破壊されたウェザー・リポートは、運命に隷属することを拒否し、自らの意志で決着をつける道を選びました。
プッチ神父がウェザーを「悪意のない最もドス黒い悪」と恐れたのは、ウェザーが理屈や神の摂理を超越した「人間の生の怒りと誇り」を宿していたからです。ウェザーは肉体としては命を落としましたが、彼の残したDISCがプッチの「天国」を打ち砕いたという結末は、形を変えて受け継がれる正義の意志の勝利であり、読者の心に永遠に残る感動を与えています。