トリカブト以外にも、野原や道端にはヨモギと見間違えやすい植物が複数存在します。代表的な類似種との違いを整理しておきましょう。
秋の花粉症の原因として知られる「ブタクサ」は、春の生育初期の葉がヨモギと似ています。しかし、ブタクサの葉はヨモギよりも細かく鳥の羽のように裂けており、葉の裏に白い綿毛はありません。また、揉んでも爽やかな香りはなく、ただの雑草特有の青臭さがあります。
山野草として食用にされる「ニリンソウ」の自生地周辺にも注意が必要です。ニリンソウ自体は食べられますが、猛毒トリカブトと混生しやすく、葉の切れ込みがヨモギの新芽と類似することがあります。ニリンソウにはヨモギのような強い芳香や裏面の密生した綿毛はありません。
同じキク科の仲間である「ヒメムカシヨモギ」や「オオアレチノギク」のロゼット(越冬時の根出葉)も、遠目には似て見える場合があります。これらも葉裏の毛の密度や香りの質がヨモギとは明確に異なります。「葉裏が白いか」「あの草餅の香りがするか」を常に照合することが安全への最短ルートです。