ネット上では「おっとりしていて鳴かないから飼いやすい」と紹介されることが多いぶさかわ猫ですが、実際の生活環境ではどうなのでしょうか。ブリーダーや長年暮らすオーナーへの聞き取りから見えてきたのは、「性格面での飼いやすさ」と「身体管理の手間」という二面性です。
まず気質面に関して言えば、運動要求量が比較的低く、高い場所へ無理に飛び乗るようなアクロバティックな行動も少ないため、家具の破損や脱走といったトラブルは起きにくい傾向にあります。鳴き声も小さく控えめで、集合住宅での暮らしには非常に適しています。
しかし、鼻ぺちゃ猫のお手入れ・日常ケアに関しては、一般的な猫種に比べて明らかに手間と時間を要します。骨格の構造上、鼻腔から目元にかけての皮膚に深いシワが刻まれているため、放っておくと皮脂や涙が溜まり、独特の臭いや皮膚炎(シワの間のかぶれ)を引き起こします。
「毎朝の目元拭きと食後の口周りのケアは日課。これを怠ると数日で涙やけが赤黒く固まってしまう」と語る飼い主の声にある通り、日々の細やかなメンテナンスを習慣化できるかどうかが、快適な共同生活を維持する上での分水嶺となります。