『BLEACH』の浦原喜助や『機動戦士ガンダム00』のロックオン・ストラトスに代表される、「普段はつかみどころがないが、決めるべき場面で圧倒的な存在感を放つキャラクター」も彼の真骨頂だ。草履を突っかけて飄々と笑う浦原の胡散臭さと、その奥に隠された底知れぬ知略。あの「~ッスよ」という独特の脱力した口調の中に、一瞬だけ混じる冷徹な眼光を、聴き手は声だけで感じ取ることになる。
一方のロックオンでは、チームの精神的支柱としての包容力と、自らの過去に縛られた青々とした執着心を見事に演じ分けた。「狙い撃つぜ」のフレーズに込められた覚悟と哀愁は、放送から年月が経過した今なおアニメファンの間で語り継がれている。軽さと重さ、その絶妙な均衡を保てる声優は、そう多くはない。