人間の体は不思議なもので、痛みの原因がある場所とは全く別の部位に痛みを感じることがあります。これを医学用語で「関連痛」と呼びます。心臓の筋肉に酸素や栄養が行き届かなくなる狭心症や心筋梗塞が起きると、心臓から脳へ痛みの信号が送られます。しかし、この神経のルートが左肩や左腕、さらには顎や背中に繋がる神経と非常に近いため、脳が「左肩が痛い」と勘違いしてしまうのです。
この脳の誤認こそが、多くの人を欺く罠です。「湿布を貼れば治るだろう」という思い込みが、治療の黄金時間(ゴールデンアワー)を奪うことになります。