かつてテレビや雑誌を席巻した水素水ブーム。芸能人がこぞって愛飲し、ジムのロッカーには専用のアルミボトルが並んだ光景を覚えている人も多いだろう。しかし、国民生活センターによる厳しい指摘や、相次ぐ科学的検証の報道を経て、表向きの市場は急速に縮小したはずだった。
ところが、2026年現在もなお、形を変えた「水素ビジネス」は健在だ。今やネット通販やマルチ商法の温床として、クローズドなコミュニティ内で取引されるケースが増えている。表舞台から消えたことで、かえって監視の目が届きにくくなり、カルト的な熱狂を帯びるという皮肉な現象が起きているのだ。