日本の憲政史上、超党派の動きが大きな成果を上げた例は少なくない。例えば、公害問題が深刻化した昭和中期、あるいは阪神・淡路大震災や東日本大震災の直後における災害復興関連法の制定などがそれだ。危機の時代において、政治は一つにまとまる力を発揮してきた。
しかし、その一方で「影」の部分も忘れてはならない。すべての政党が合意するということは、裏を返せば「徹底的な議論の排除」や「妥協による政策の骨抜き」を意味することもある。野党が与党のチェック機関としての機能を失い、大政翼賛会のような全体主義的空気が醸成されるリスクは常に隣り合わせだ。