エアコンをつけているのに冷えが悪い、または暖房がしっかり効かない場合、機械的な破損を疑う前に確認したいのが「室内外の温度バランス」と「エアコンの制御機能」です。冷房運転時に部屋が冷えない原因や、暖房運転時に温風が途切れる理由として、実はエアコンが正常に働いているからこそ生じる現象が存在します。
その代表例が「サーモオフ」と呼ばれる制御機能です。サーモオフとは、室内機の温度センサーがリモコンで設定した目標温度に達したと感知した際、コンプレッサー(圧縮機)の稼働を一時停止し、送風運転に切り替える仕組みを指します。この状態になると冷媒の循環が止まるため、吹き出し口からは冷たくない(または暖かくない)常温の風が出ます。天井付近に熱気がたまっていたり、エアコン本体の真下に障害物があって空気が循環していなかったりすると、センサーが「部屋全体が設定温度に達した」と誤認し、部屋がまだ快適でないにもかかわらずサーモオフが作動してしまうのです。
また、暖房運転時に温風が急に止まり、霜取りランプが点灯することがあります。これは氷点下などの低温環境で室外機に付着した霜を溶かす「霜取り運転」に入っているためで、約5〜15分程度待てば自動的に温風が再開します。故障と早合点して設定温度を極端に変更する前に、風向を上下に調節して空気をかき混ぜるか、サーキュレーターを併用して室内の温度ムラを解消してみましょう。