日本の国旗である「日の丸」の配色(白と赤)ではなく、なぜ日本代表は青を基調とするのか。この日本代表ユニフォーム青の理由を巡っては、インターネット上やファンの間で長年まことしやかに語られてきた「ある俗説」が存在します。
それが「1930年の極東選手権で実質的な代表を務めた東京帝国大学(現・東京大学)のライトブルーのユニフォームをそのまま引き継いだ」という言説です。長年通説のように語られてきましたが、日本サッカー協会(JFA)の歴史資料や関係者の証言を丹念に掘り下げると、事実関係はより複雑で多角的な背景を持っています。
決定的となったのは、1936年ベルリン五輪で強豪スウェーデンを相手に大逆転勝利を収めた「ベルリンの奇跡」でした。この時、日本選抜チームが着用していたのが青いシャツと白いパンツ。国土を取り囲む「海と空の青」、さらには当時の選手たちがピッチで体現した「若々しく爽快な気迫」を象徴するカラーとして定着したとされています。
1988年から1991年にかけて、横山謙三監督の指揮下で日の丸と同じ「赤」のユニフォームが採用された時期もありました。しかし、1990年イタリアW杯アジア予選での敗退など結果が伴わず、サポーターの間でも定着しませんでした。1992年にオランダ人のハンス・オフト監督が就任すると、再び青へと回帰。その直後のダイナスティカップで初優勝を飾ったことで、「日本代表=青」のアイデンティティは揺るぎないものとなったのです。