あれから10年以上が経過した2026年現在、世界中では「ボディポジティブ」や「自己受容」のムーブメントが当たり前のものとして定着している。ありのままの体を受け入れ、他人の目を気にせずに自分らしく生きるという価値観だ。今振り返ると、有働がテレビの画面越しに見せたあの姿は、まさにこのムーブメントの先駆けだったと言える。
SNSの普及により、誰もが「完璧に加工された自分」を発信できるようになった現代だからこそ、加工のない、リアルな人間の姿に価値が見出されている。汗をかき、涙を流し、時には失敗する。そうした「不完全さ」を愛することの大切さを、彼女は誰よりも早く、公共放送の電波を使って私たちに教えてくれていたのだ。