港区における夜の覇権争いにおいて、六本木と西麻布は常に比較の対象となってきた。しかし、その内実は明確に分岐している。
西麻布が「隠れ家」「プライベート感」「芸能関係者やスタートアップ経営者のプライベートな密談」を好む傾向にあるのに対し、六本木は圧倒的な「資本のショーケース」だ。外資系金融のトップバンカーや海外からのメガインベスターが札束を乱舞させ、よりダイナミックなビジネスディールが交わされる。ナイトワークという広大な産業ピラミッドの頂点に位置しながらも、六本木はより競争的で、よりグローバルな熱量を帯びている。
「西麻布は落ち着いた会話を楽しむバーの延長線上。でも六本木は、一夜で数百万が動くハイステークスなカジノに近い緊張感がある」と、双方のエリアを跨いで遊ぶ投資会社代表は語る。この緊張感とスケールこそが、世界中の資本を引き寄せる磁場となっているのだ。