この異常な熱気を、巨大資本が見逃すはずもなかった。タイドラマの世界的ブームを牽引してきた最大手スタジオ・GMMTVが電撃的に権利を獲得。さらに驚くべきことに、ハリウッド大手のワーナー・ブラザースが共同出資に名乗りを上げたのだ。
タイエンターテインメント業界において、短尺動画のミームをここまでの規模で商業コンテンツへ昇華させる試みは前代未聞だ。潤沢な予算を背景に、映画クオリティの特殊効果と一流のキャスト陣が惜しみなく投入された。
作品の根底に流れるのは、徹底したドタバタ劇のコメディ精神だ。洗練された映像美の中に、泥臭いスラップスティックと予測不能なナンセンスギャグが同居する。インディーズの荒削りなエネルギーを損なうことなく、ハリウッド仕込みのスケール感でパッケージングする離れ業をやってのけた。