ベトナムを率いる指揮官キム・サンシクは、チームに強烈な勝負強さと戦術的柔軟性を植え付けた。従来の強みであった俊敏性とショートパスの連携に、韓国人指導者特有のタイトな守備規律とフィジカルコンタクトへの耐性が融合している。
その戦術の槍となるのが、エースFWのグエン・ティエン・リンだ。前線でのポストプレーはもちろん、相手センターバックの背後へ抜けるオフ・ザ・ボールの動きはアジア屈指の切れ味を誇る。引いて守ってブロックを築き、奪った瞬間に縦へ鋭く仕掛けるトランジションのスピードは、対戦相手にとって最大の脅威となる。