市場の過熱に伴い、巧妙な模倣品や修復痕を隠した商品トラブルも増えている。現在の骨董品・古美術産業において、本物と偽物を見極める鑑識眼はコレクターにとって必須のスキルだ。
プロの鑑定士がまず確認するのは、器の裏面に印字された「バックスタンプ」である。年代ごとに刻印の形状やフォント、インクのにじみ具合が変化するため、窯元ごとの年表と照らし合わせることで正確な製造年代を特定できる。
さらに見逃せないのが、器の「重み」と「音」だ。当時の土や粘土は現代の工業製品と密度が異なり、手にした瞬間にしっくりとした独特の重量感がある。爪の先で軽く叩いたとき、澄んだ乾いた音が響くか、濁った鈍い音がするかで、目視では見えない内部のヘアライン(ヒビ)を見抜くことが可能だ。