なぜ勝俣はこれほどまでに家族のプライベートを明かさないのか。その根底には、彼の芸能生活の原点である萩本欽一の教えが深く刻まれている。
1980年代後半、伝説的アイドルグループ「CHA-CHA」のメンバーとして一世を風靡した時代から、勝俣は「大衆に夢と活力を届けるタレントが、私生活の愚痴や生々しい家庭の匂いを画面に持ち込むべきではない」という欽ちゃんイズムを叩き込まれてきた。お茶の間に届けるべきは純度100パーセントの元気であり、裏方の苦労ではない。
家庭の内情を切り売りして話題を作るタレントが増える中、勝俣がその潮流に乗ることはなかった。妻側もまた、出しゃばることなく黒子に徹する夫のスタンスを深く理解し、今日まで完璧なバックアップ体制を貫いている。