人工股関節置換術後の仕事復帰はいつ?職種別の目安とリハビリ完全ガイド

人工股関節置換術後の仕事復帰はいつ?職種別の目安とリハビリ完全ガイド

人工股関節置換術後の仕事復帰はいつ?職種別の目安とリハビリ完全ガイドの重要なポイントについて、分かりやすい解説を詳しくお届けします。

人工股関節置換術後の合併症の中で最も警戒すべきものが「脱臼」です。手術時に人工関節を収めるカップと骨頭ボールが外れる現象で、術後数ヶ月以内の組織が成熟していない時期に集中して発生します。脱臼を防ぐためには、自身の手術進入経路に応じた脱臼肢位と禁忌動作の注意点を身体に叩き込んでおく必要があります。

脱臼の危険がある姿勢は、執刀医が股関節のどの方向からアプローチしたかによって異なります。

  • 後方アプローチの場合:股関節を「深く曲げる(屈曲)」「内側に閉じる(内転)」「内側にひねる(内旋)」動作が重なると後方脱臼を起こしやすくなります。床の物を拾うために前屈する姿勢、足を組む動作、体育座りなどが典型的な危険動作です。
  • 前方アプローチ(MIS含む)の場合:後方に比べて脱臼率は低いものの、股関節を「後ろに反らす(伸展)」「外側にひねる(外旋)」動作が重なった際の前方脱臼に注意を払う必要があります。

特に日本人の生活環境で問題となるのが、正座やしゃがみ込みの制限です。深いしゃがみ込みや和式トイレの使用、畳の上での正座・あぐらは、人工関節に極端な角度の負荷をかけます。手術のアプローチ方法や骨の形状によっては一定期間経過後に正座が許可される場合もありますが、原則として職場や自宅の環境は「洋式スタイル(椅子・ベッド生活)」に統一するのが安全策です。

職場内では、足元のゴミを拾う際に「手術した側の脚を後ろに引いて拾う(ゴルファーのボール拾い姿勢)」工夫を取り入れたり、椅子の座面をやや高めに設定して股関節が膝よりも低くならないよう配慮したりする工夫が脱臼リスクを最小限に抑えます。

石川 優花
Author

石川 優花

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。