自身が意識を失い意思表示ができなくなった事態に備え、事前に自分の希望を文書として書き残しておくのが「事前指示書」だ。その代表的な形式が「リビング・ウィル(生前の意思表明書)」である。どのような状況になったら延命治療を望まないか、あるいはどのようなケアを受けたいかを明確に記しておくことで、家族や医療従事者に自分の意思を伝えることができる。
厚生労働省も、患者本人と家族、医療・ケアチームが繰り返し話し合いを行い、本人の意思決定を支援する「ACP(アドバンス・ケア・プランニング:愛称『人生会議』)」の普及を推奨している。作成した事前指示書は、日頃から自身の状態を把握している主治医に提示し、カルテに記録してもらうことが推奨される。定期的に見直しを行い、気持ちの変化に応じて内容を更新していく姿勢も不可欠だ。