事件当時、学生や若き社会人として人生の分かれ道にいた娘たち。母・村木厚子氏が拘束された164日間、彼女たちが胸に秘めていたのは、悲しみではなく「母の潔白を信じ抜く」という強い覚覚だった。過酷な事態に直面しながらも学業や仕事を放り出さず、それぞれの学歴とキャリアを着実に積み上げていった姿勢は、周囲の法曹関係者や支援者を深く感動させた。
2026年現在、長女と次女はともに一般の職業人として社会の第一線で活動している。過剰なメディア露出を避け、一人の自立した専門職として誠実に日々を重ねる一方、母が退官後に取り組む社会貢献活動や人権支援の取り組みを静かに後押しし続けている。冤罪という巨大な試練を家族一丸となって乗り越えた経験は、彼女たちの生き方や他者への温かい眼差し、そして誠実な職務姿勢の根幹を形成している。