処方薬を服用している最中に別の症状が現れた際、手元にある市販薬を気軽に併用してしまうケースは非常に多く見られます。しかし、処方薬と市販薬の併用注意を軽視すると、本来期待される治療効果が得られなくなるばかりか、重篤な健康被害を引き起こす引き金になりかねません。
薬の相互作用には、大きく分けて「薬力学的相互作用」と「薬物動態学的相互作用」の2つのメカニズムが存在します。前者は同じ作用を持つ成分が重なることで効果や副作用が倍増したり、逆に効果を打ち消し合ったりする現象です。後者は肝臓の代謝酵素(CYP3A4など)や小腸の吸収経路において一方の薬がもう一方の代謝・排泄を邪魔し、血中濃度を危険なレベルまで跳ね上げてしまう現象を指します。
厚生労働省の医薬品安全対策データでも示されている通り、薬の飲み合わせ 副作用 理由の大半は「成分の無自覚な重複」と「体内での分解遅延」に集約されます。市販薬だからといって作用が穏やかであるとは限らず、医療用と同等濃度の成分が配合された「スイッチOTC医薬品」が主流となっている現在、自己判断による同時服用は極めてハイリスクな行為です。