なぜ『妖怪ウォッチ』のキャラクターたちは、これほど長く愛され続けるのか。その理由は、小桜エツコ氏が演じるジバニャンのように、完璧ではない「悲哀」と「人間味」を抱えているからにほかならない。車に跳ねられて命を落とした元飼い猫という過酷な生い立ちを持ちながら、前向きにトラックに立ち向かう姿には、笑いと涙が同居している。
都会の生活に戸惑うコマさんの愛らしさや、社会風刺が効いた妖怪たちのユーモアも同様だ。ただ可愛いだけのキャラクターグッズ展開にとどまらず、人間の日常にある失敗や悩みを「妖怪のせい」として肯定する世界観が、視聴者の救いとなっていたのである。