この熱狂を語る上で欠かせないのが、世界的な評価を獲得した映画『イニシェリン島の精霊』の存在だ。孤島を舞台に人間関係の機微を描いた同作は、アイリッシュパブという空間が持つ独特の哀愁と人間味を世界中に再認識させた。映画のロケ地を彷彿とさせるインテリアを持つ同店には、作品の余韻に浸りたいシネマファンが世界中から押し寄せている。
さらに、主演を務めた実力派俳優コリン・ファレルがプライベートでふらりと立ち寄ったという噂がSNSを駆け巡り、熱狂に拍車をかけた。ファンにとっては、彼が味わったかもしれない同じ雰囲気の中でグラスを傾けること自体が特別な価値を持つ。エンターテインメント作品がリアル店舗のブランド価値を飛躍的に高めた、稀有な成功事例と言えるだろう。