メニュー表やパックの表示で迷いやすいのが、「肩ロース」「リブロース」「サーロイン」「ヒレ」の違いです。それぞれ肉質、サシ(霜降り)の入り方、食感が大きく異なります。
1. 肩ロース(牛・豚)
首に近い部位で、適度に運動するため筋肉が発達しています。赤身の中に細かい脂肪が網目状に入り込み、肉本来の濃厚なコクと風味が際立ちます。すき焼きやしゃぶしゃぶ、煮込み料理で深い出汁と旨味を発揮します。
2. リブロース(主に牛)
背中の中央部に位置し、牛の部位の中で最もサシが美しく入りやすい場所です。筋肉があまり動かないため繊維が非常に細かく、口の中でとろけるような柔らかさを持っています。ステーキやすき焼きの最高級部位として扱われます。
3. サーロイン(主に牛)
リブロースの後ろ、腰へと続く部位です。イギリス国王があまりの美味しさに「Sir(ナイトの爵位)」を授けたという逸話があるほど、脂の甘みと赤身の旨味が絶妙なバランスを誇ります。
4. ヒレ(フィレ/ヘレ)
ロースの内側(腹側)にひっそりと存在する細長い筋肉で、一頭の牛からわずか約3%しか取れない希少部位です。運動を全くしないため、脂身がほとんどない赤身肉でありながら、箸で切れるほど柔らかいのが最大の特徴です。「脂の旨味を楽しむロース」に対し、「純粋な赤身の柔らかさを味わうヒレ」という決定的な違いがあります。