『高校教師』がTBSテレビの金曜枠で放送された当時、日本社会はバブル崩壊後の混迷期にあった。同居する実父からの性的虐待、学校でのいじめ、教員間の確執といったタブーに正面から踏み込んだ内容は、当時のテレビ業界に劇的な衝撃を与えた。
1990年代日本のテレビドラマは、トレンディドラマの華やかさから、人間の暗部を容赦なくえぐる重厚な作品へと大きく舵を切りつつあった。その先頭に立っていたのが本作である。深夜帯ではなくゴールデンタイムで放送された意味は大きく、毎週金曜の夜になると全国で最高視聴率33.9%を記録するほどの熱狂を生み出した。