この議論の根底には、法的な大原則が横たわっている。日本国憲法第2条は「皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する」と明記している。
憲法が求める「世襲」の意味をどう解釈するか。男系男子のみに限定する伝統を維持することが制度の安定につながるのか、それとも直系・女性へ広げることが国民統合の象徴としての基盤を強固にするのか。憲法学者や法制局の間でも解釈のニュアンスは分かれている。
象徴天皇制が国民の総意に基づく以上、社会の変化や国民意識との乖離を放置することはできない。伝統の重みと近代的な価値観の調和をいかに図るか。制度改正は、日本の国のあり方そのものを問い直す契機となっている。