表現の要となるジェルメディウムとモデリングペースト。この2つの使い分けこそが、100均画材を賢く使いこなす最大の鍵だ。アクリル絵具に透明感と光沢を与えるジェルメディウムは、100均でも驚くほど高い透明度を叩き出す。コラージュの接着や薄いグレーズ塗装であれば、高価なプロ用を買わずとも十分に代用が可能だ。
しかし、石粉や大理石粉末を配合して圧倒的な立体感を作るモデリングペーストに関しては、明確な限界線が存在する。100均のペーストは粘着力と強度がやや控えめなため、キャンバス上に3センチを超えるような極端な盛り上げを行うと、乾燥時に深いクラック(ひび割れ)が発生しやすい。重厚なレリーフ調の作品を志向するなら、下地にはターナー色彩などの本格的なペーストを選び、表面のテクスチャー調整にのみ100均を活用するのが極めて合理的だ。