インターネット上のレビューで散見される「すぐに焦げ付くようになった」という不満。この原因を突き詰めると、フッ素樹脂フライパンの感覚のまま調理しているケースが大半を占める。
セラミックコーティングは熱伝導率が極めて高く、蓄熱性にも優れている。そのため、従来の感覚で「中火」や「強火」で加熱すると、油が微細孔の中で急速に酸化・炭化してしまい、目に見えない薄い焦げの膜が表面を覆ってしまう。これがノンスティック効果を阻害する最大の元凶だ。
さらに、スプレー式クッキングオイルに含まれる乳化剤(レシチン)もセラミック表面に焼き付きやすく、コーティングの寿命を極端に縮めることが分かっている。少量の油をしっかり馴染ませ、弱火から中火でじっくり熱を通す。この調理科学に基づいた基本動作さえ徹底すれば、ツルツルと滑る快適な使い心地は何年も持続する。