「目前の四半期決算に左右されず、10年後、20年後の未来を見据えた先行投資を行う」――矢崎グループを率いる矢崎信二氏の言葉には、同社が貫く非上場企業としての矜持がにじむ。株主からの短期的な利益圧力に晒されない強みを生かし、莫大な研究開発費を次世代技術へ集中的に投入できる構造が確立されている。
EVシフトに伴い競争環境が急速に変化する中、上場企業が二の足を踏むような長期的な設備投資や構造改革を即断即決で断行。矢崎総業株式会社が持つこの俊敏な経営判断こそが、過酷なグローバル市場で圧倒的シェアを維持し続ける最大の生存戦略と言える。