世間の関心が最も集まったのは、日本歌謡界のトップスターであった姉・中森明菜との関係性だろう。大物アーティストを擁する大型プロダクションの研音をはじめ、大手事務所やレコード会社がしのぎを削る芸能界において、トップアイドルの身内であるという事実は、計り知れない重圧となって彼女の肩にのしかかっていた。
メディアは常に「世紀の歌姫の妹」というラベルを貼り、比較の目で見つめ続けた。だが、ゴシップ紙が煽る愛憎劇の裏側にあったのは、同じ表現の世界に身を置く者同士の複雑で深い身内としての絆だ。プライベートで交わされた交友や家族としての他愛もない会話には、世間の過熱した報道とは対極にある温かな温度感が存在していた。