ネット上のQ&AサイトやSNSでは、「高速道路で通行止めになったら、直近のICですぐ一般道に降りるのが最善」というアドバイスが散見されます。しかし、道路交通の実務において、これは重大な誤解を生む盲点となり得ます。
事故現場の直前にあるICから一般道へ降りる場合、同じ行動を取る何千台もの車両が一斉に一般道の一車線に殺到します。その結果、IC出口ランプや料金所ゲートを先頭にした逃げ場のない「出口渋滞」が発生し、本線上で待機するよりも遥かに長い時間をロスすることが多々あります。
【プロの結論】広域迂回を選ぶべきドライバー・待機すべきドライバーの判断基準
山陽道で突発的な事故規制に遭遇した際、どのような基準で行動を選択すべきか。ドライバーの状況に応じた明確な判断基準を以下に示します。
【広域迂回(中国道・山陰道等)を即座に選ぶべきケース】
- トンネル内火災・車両火災が発生している場合:消火・安全点検を含め、解除までに最低でも半日以上を要するため、100km単位の遠回りであっても中国自動車道経由に切り替えるのが圧倒的に有利です。
- 通行止め区間が30km以上手前にあり、手前にJCTが存在する場合:例えば兵庫エリアなら神戸JCT・吉川JCT、岡山・広島エリアなら倉敷JCTや尾道JCTなど、高速道路同士が連結する拠点を通過前であれば、一般道に降りることなく別ルート(中国道・新名神・山陽道支線・しまなみ海道など)へシームレスに迂回できます。
- 配送時間や飛行機・新幹線の時間が厳密に決まっている場合:本線の解除待ちという不確定要素を排除し、走行距離が伸びても確実に動き続けられるルートを選択すべきです。
【本線上で解除を待つ(または手前のSA/PAで待機する)べきケース】
- 事故が「車線規制のみ」で通行止めに至っていない場合:通過に30〜40分程度の遅延は見込まれるものの、一般道へ降りて信号待ちを繰り返すよりも早く通過できるケースが大半です。
- すでに通行止め区間の直前数キロに進入してしまっている場合:IC出口ランプの合流渋滞に巻き込まれるリスクが高いため、燃料残量に余裕があるなら、手前のサービスエリア(SA)・パーキングエリア(PA)に車を滑り込ませ、施設内で正確な規制解除見込みを待つのが最も疲労とリスクを抑えられます。