睡眠障害に悩む人が良かれと思って実践し、かえって症状をこじらせてしまう典型的な誤解がいくつかあります。
誤解1:疲れて眠るために激しい運動をする
通常の不眠であれば適度な運動は有効ですが、コロナ後遺症においては労作後倦怠感(PEM:Post-Exertional Malaise)と呼ばれる現象に警戒しなければなりません。無理に身体を動かして体力を消耗させると、数時間から翌日にかけて急激な疲労感と神経症状の悪化を招き、結果として夜間の不眠をさらに深刻化させます。この時期の過度な負荷は逆効果です。
誤解2:眠れないのに意地でもベッドの中に留まる
「横になっていれば少しは休まるはず」と、眠れないまま何時間も布団の中に居続けることは、脳に「ベッド=眠れなくて苦しい場所」という誤った学習を植え付けます。20分以上寝付けないときは一度ベッドから出て、照明を落としたリビングで静かに過ごし、自然な眠気が訪れてから布団に戻るのが睡眠医学の鉄則です。