1970年代半ば、日本社会を恐怖に陥れたのが東アジア反日武装戦線による一連のテロ攻撃だった。中でも1974年の三菱重工ビル爆破事件を筆頭とする連続企業爆破事件は、死傷者数百人を出す痛ましい惨劇となった。桐島はこの組織の「サソリ」グループに所属し、数々の企業爆破に関与した疑いが持たれていた。
主要メンバーが次々と逮捕される中、桐島だけが鮮やかに姿を消した。彼の失跡により、事件の全貌解明には大きな穴が残されることとなった。被害者遺族や傷を負った人々にとって、彼が裁判の場に立つことなく世を去ったことは、解決し得ない深い悔恨を残す結果となった。単なる過去の歴史ではなく、今なお被害者の人生に暗い影を落とし続けている。