アニメ版における演出も、この「気持ち悪さ」を増幅させる装置として機能している。制作会社シャフトと新房昭之監督による独特のビジュアルアプローチは、登場人物の精神世界を過激に視覚化する。
突如として画面を支配する原色、歪んだアングル、キャラクターの顔の極端なアップ。零が抱える鬱屈とした感情や、溺れるような息苦しさが、視聴者の視覚と聴覚にダイレクトに侵入してくる。まるで他人の脳内悪夢を覗き見しているかのような感覚。これが、アニメ版において「生理的に受け付けない」と感じる視聴者を生み出す原因の一つだろう。