このフィーバーの原点にあるのが、2026年に復刊され爆発的なヒットを記録した『私が見た未来 完全版』だ。長らく絶版となりオークションサイトで高値取引されていた幻の作品が再燃したことで、出版業界には一気に「予言本ブーム」が巻き起こった。表紙に書かれた数々の記述が現実の災害と合致しているというストーリーは、メディアにとっても格好のトピックとなった。
SNS時代における恐怖の伝播スピードは、活字の時代とは比べものにならない。X(旧Twitter)での短文インプレッション稼ぎや、YouTubeにおける刺激的なサムネイル画像は、人々の生存本能に直接訴えかける。その結果、本の中に書かれた本来の警告的メッセージは削ぎ落とされ、数字と恐怖だけが強調されたコンテンツとして消費され続けている。