『ワンパンマン』の修正史において、読者に最も強烈なインパクトを与えた事例のひとつが、怪人協会編における「童帝 vs フェニックス男」の一戦です。
修正前の初期Web版では、童帝の切り札である巨大ロボ「ブレイブジャイアント」と、転生を繰り返して際限なく強大化するフェニックス男による、純粋な火力と火力がぶつかり合う怪獣大戦争のようなバトルが繰り広げられました。物理的な破壊描写が極限まで描かれ、圧倒的なスケール感で話題を呼んだ展開です。
しかし修正後のバージョンでは、フェニックス男の能力によって展開される「精神世界(着ぐるみ空間)」での心理戦へと物語が大きく舵を切りました。童帝が抱える精神的な孤立やヒーロー協会への不信感、大人たちに対する葛藤が深く掘り下げられ、サイタマが物理的に精神世界へ突入して童帝のメンタルを救うという象徴的な描写へ変更されました。単なるバトルの派手さよりも、童帝という少年の内面的成長とサイタマの規格外な存在感を際立たせる構成への転換は、ファンの間でも大きな議論と称賛を呼びました。