2000年代半ばに社会現象となったキャラクターは、時代の変化とともに受け止められ方も変わってきた。性的指向や多様性に関する社会の認識が大きくアップデートされた現代において、過激なパフォーマンスをどのように表現し続けるかは非常に繊細な課題であった。
しかし彼は、過去のキャラクターを力任せに押し通すことも、完全に否定して捨て去ることも放置もしなかった。キャラクターの持つポジティブなエネルギーとポップネスを抽出し、アートやフィットネス、健康的なエンターテインメントへと見事に再構築してみせたのだ。時代の風向きを的確に察知しながら、自らのオリジナリティを損なわずに進化させるそのバランス感覚は、長年第一線で生き残ってきたプロフェッショナルの矜持を感じさせる。