2012年の春、芸能ニュースのトップを独占したのは、一人の俳優と二人の女性をめぐる複雑な人間模様だった。カメラのフラッシュが浴びせられ、ワイドショーのリポーターが連日自宅や関係先へと押し寄せる。世間は好奇の目で成り行きを見守り、ネット上には無数の推測や非難が飛び交った。
当時はスマホの普及期であり、SNSを通じた情報拡散が爆発的な威力を持ち始めた過渡期でもあった。個人のプライベートが瞬く間に消費され、一度貼られたレッテルが一人歩きする恐怖。騒動の中心に立たされた当事者たちの心理的負荷は、計り知れないものがあったはずだ。