看板の「盛り蕎麦」や「鴨南蛮」に隠れ、常連客がこぞって注文するのが季節限定の創作一品料理だ。地元の旬の野菜を使った天ぷらは、衣が驚くほどサクサクと軽く、食材本来の甘みが閉じ込められている。特に、特製ツユにじっくり漬け込んだ鴨抱き身の炙りは、お酒の肴としても絶品だ。
裏メニューとして愛される「粗挽き田舎そば」は、数量限定で即日完売することも珍しくない。玄そばの殻ごと挽き込んだ太めの麺は、噛むほどに強烈な穀物の旨味が溢れ出す。常連たちが足繁く通い詰める理由は、こうした細部にまで宿る探求心と、いつ訪れても新しい発見がある豊かな品揃えにある。