針を引き抜いた後の圧迫止血もまた、患者にとっては地味に苦痛な工程だ。特に抗凝固薬(血液をサラサラにする薬)を日常的に服用している高齢者の場合、止血が完了するまでに20分以上も手で圧迫し続けなければならないケースが常態化していた。そこに導入されたのが、最新の生体適合性ハイドロゲル医療材だ。
創部に触れた瞬間に血液中の成分と反応し、物理的な強い力で押し潰すことなく数秒で傷口を封止する。臨床データによれば、平均的な止血時間は従来の手技と比べて約50%短縮。過度な圧迫による内出血や紫斑の発生リスクも激減した。手技の負担が減ることで、病院全体の看護効率も劇的に向上している。